歩くと足の外側がズキズキ痛くて普通に歩けなくなる足底筋膜炎はランナーに多い怪我です。再発することもよくあるので走る人にはしっかりと対策が必要です。
走っているときに急に足の裏に激痛が走った。歩き出すと足の裏の外側がズキズキ痛くて歩けない状態で困っていませんか?
これは足底筋膜炎といって初心者、ベテランランナーに限らず起こしやすい怪我のひとつです。
この足底筋膜炎はちょっと困った症状でクセになることがあるので注意したいところです。
なぜ足底筋膜炎になったのかという原因と、どう治すのか、付き合い方について紹介します。
目次
なぜ足底筋膜炎になるのか?
足底筋膜炎は足の裏の中央部分と外側の部分に起こりやすいです。
足底筋膜炎になると本当に歩くのもつらいぐらいの激痛が一歩ごとにあり不快なんですよね。
なぜ足底筋膜炎が起きるのかというと、私たちの足の裏には土踏まずの部分がありますよね。
この土踏まずと呼ばれている部分の正式な名前が足底筋膜です。
ランニングをするたびに一歩ずつこの足底筋膜が地面との衝撃を吸収してくれるため潰れて、再びゴムのように戻ります。
この足底筋膜が伸びたり、戻ったりし続けるとやがて炎症を起こしてしまい痛みが発生するのです。
だから足底筋膜炎になったということはこの足底筋膜が伸びきってしまっているということになります。
ではランナーがなぜ足底筋膜炎になりやすいのか?というとやはり走る距離が長いためそれだけ歩数も多いため、足底筋膜に炎症が起きやすいからです。
だけど全てのランナーがなるのか?というとそうではありませんしっかりと対策をすれば足底筋膜炎が起きにくくなります。
足底筋膜炎には前兆症状がある
足底筋膜炎は急に起こる怪我だと思われがちですが実は違います。
ほとんどの場合、前兆症状ともいえる前触れ的な症状があります。
その症状とは、朝起きて立って歩きだしたときに足の裏に痛みが走ったら注意です。
なぜなら寝ているときは重力が掛からないため足底筋膜は休んでいる状態ですが、目覚めて歩き出した時に突然重力がかかり痛みがでてくるのです。
だけど前兆症状の段階でははじめの数歩のみ痛いだけで気にならなくなります。
だからこの目覚めて歩き出した時の痛みがあるときは要注意です。
足底筋膜炎を治す方法は?
足底筋膜炎になってしまうと残念ながら2週間から3週間は歩いた時の痛みが続きます。
なぜそこまで痛みが続くのかというと、私たちは生活をするために歩くため完全に足底筋膜を休めることができないからです。
ちなみに足底筋膜炎の治療方法として第一選択肢は安静です。
病院で診てもらうのであれば整形外科がおすすめです。とくにスポーツリハビリの専門医やスポーツに特化した理学療法士がいる病院であれば専門的なサポートを受けられるかもしれませんが、あくまで安静を勧められるでしょう。またお薬としても痛み止めと炎症を抑えるお薬や湿布程度ですので治療費としてもそこまで掛からないはずです。
もちろんこの期間は完全に痛みがなくなるまでランニングはやめておく方が無難です。
足底筋膜炎は再発しやすい怪我なので、治す期間はじっくり休めた方がいいでしょう。
また安静中の注意点としては痛みがある部分をマッサージなどしないということです。
マッサージをすると炎症が進んだり、痛みが出る場合があるため場合によっては逆効果となることもあるからです。
ちなみにプロのランナーもこの足底筋膜炎に悩まされている選手も多く、プロの場合は選手生命にも影響してくるため手術という選択肢もあるそうです。
手術の場合は入院治療になるため費用などは高額となってしまいます。
次に再び足底筋膜炎にならないための対策方法について紹介します。
足底筋膜炎の対策方法は?
足底筋膜炎は初心者、ベテランランナーに関係なくなりやすい怪我です。
一度なってしまうと再発する可能性があるため、走れなくなる期間を作らないためにもしっかりと対策をしていきましょう。
ランニングシューズを履く
足底筋膜炎になりやすい人の特徴として、足底筋膜(土踏まず)が弱いということです。
足底筋膜は太い一本のゴムのようなイメージで伸びたり、戻ったりを繰り返すうちに炎症が起きます。
だからクッション性能の高いランニングシューズを選ぶのがいいです。初心者モデルであれば底も厚くクッション性能はいいです。
またベテランランナーになると軽さを求めて、クッションの少ないシューズを選びがちになりますがやはり足底筋膜には優しくないのでシューズ選びをしっかり検討しましょう。
ランニングソックスを履く
ランニングソックスとは普通の靴下とは違い、足底筋膜の部分である土踏まずをサポートしてくれる靴下です。
メーカーによりさまざまな種類がありますが、足底筋膜炎の予防だけでなく、走っているときの疲労感を軽減したり、爪が当たって指から出血するのを防いでくれるものもあります。
価格は1,000円以上するものがほとんどですが、一足あれば毎日走っても半年から1年は優に持ちますので用意しておくのをおすすめします。
インソールを使用する
ランニングシューズの中敷きとして足底筋膜炎の対策用としてインソールも販売されています。
インソールの役割は土踏まず部分をサポートしてくれるため足底筋膜の保護が目的です。
インソールを使用すれば確実に足底筋膜炎にならないということはありませんが効果を実感している方も多いです。
ちなみに専用のインソールはメーカーや材質などにより価格差があり結構高額なインソールもあります。
足底筋膜を強化するためのストレッチを行う
足底筋膜の強化を目的としたストレッチ運動としておすすめなのがタオルギャザーです。
タオルギャザーとは床にタオルを敷いて、それを足の指で手前に寄せる運動です。
これは足の手術のあとでも行われるリハビリとしても利用されている医療業界ではメジャーな運動です。
タオルギャザーの効果としては、
- 足の裏の感覚の活性化
- 足の裏の筋肉、インナーマッスルの強化
- 足の筋肉が強化されバランス感覚がアップする
以上のことからランナーにとっては嬉しい効果ばかりなので自宅でリラックスしているときにでもこのタオルギャザーをやってみることをおすすめします。
足底筋膜炎対策にテーピングをする
個人でテーピングをすることは難しいのですが、病院や理学療法士、整体などでテーピングの施術をしてもらうこともできます。
テーピングの目的としてはどちらかというと痛みが出ているときに和らげる効果が優先されますが、知識のある施術者であれば足底筋膜の保護を目的としたテーピングも行えるでしょう。
テーピングの注意点としては皮膚が弱い方の場合、かぶれやすくなるということです。
特に走っているときは汗もかきますし、さらにかぶれが悪化するため注意が必要になってきます。
まとめ
足底筋膜炎になったひとは分かるとは思いますが、とっても痛くて二度となりたくない怪我ですよね。
ただどうしてもランニングをしているとなりやすい怪我なので上手に対策をしていく必要があります。
対策の中でもおすすめはランニングシューズと、ソックス、そしてタオルギャザー運動です。
費用のかかるものもありますが、ケガの予防と割り切って用意しておくのをおすすめします。