ランニングの雑誌やマラソンの教本などで必ず目にするLSDという言葉。
トレーニングの一つだろうけどなんだか難しそうだな?
なんとなくスタミナアップになるんだろうな?
と、気になるけどそのまま放置していませんか?
LSDトレーニングはやればやるほど、爆発的にスタミナがアップする、すなわち走る距離がどんどん伸びる効果があるトレーニングです。
なぜLSDは人気なのか?
どうやってLSDトレーニングをすればいいのか?
など初心者さんむけにまとめましたので気になる方、スタミナアップを目指したい方は参考にしてください。
目次
LSDはなぜ勧められているのか?
LSDトレーニングをすることで大きなメリットが2つあります。
全身の毛細血管が発達するから走力がアップする
私たちの体には細かな毛細血管がたくさんあります。
だけどこの毛細血管は運動によって血流が盛んになったり、筋トレなどで使わなければ、毛細血管も同じように使われません。
つまり毛細血管はあるけど血液が流れていないということになります。
LSDトレーニングはもともとのランニングという全身運動に加えて、ゆっくり走るという疲れにくく長時間の運動によって全身の血流が高まって毛細血管が活性化します。
また同じように毛細血管は成長発達するので使えば使うほど新しい毛細血管も生まれます。
そうなると全身に血液がより効率よく流れることになりランニングのパフォーマンスアップはもちろん、健康面においてもよりいい効果が生まれます。
体重が落ちる
LSDトレーニングの効果の2つ目として体脂肪を落としやすい、つまり痩せるということです。
LSDは長くゆっくりと走るトレーニングなので、走っているあなたが疲労を感じているようでは「早すぎるスピードになります」
だから疲れないスピードで緩い負荷をかけながら走るので運動をする時間が伸びて体脂肪が燃えやすくなります。
結果的に体脂肪が減れば体重が減りますので、見た目の良さはもちろん、ランニングにおいても体重が軽くなればなるほど有利です。
実はLSDトレーニングの歴史はまだ浅い
LSDトレーニングは最近ではメジャーな方法になりましたが、歴史的に見ればまだそこまででです。
1960年代にジョン・ヘンダーソンが「ロングスローディスタンス」という著書を発表したことから注目を集めるようになりました。
また医療の世界でも注目されていて、ホノルルマラソンの創設にかかわったジャック・スキャフドクターが心臓病を患う患者さんにゆっくりと長く走ることを推奨し、多くの患者さんがマラソンを完走したことは有名なニュースとして取り上げられました。
これらのことからLSDには循環器系への負担が低く、運動機能が高まり、体重も落とせるというメリットが多いトレーニングになります。
LSDトレーニングのデメリットは1つ
LSDトレーニングをやることでのデメリットは1つあり、ゆっくり長く走ることからトレーニング時間が長いということです。
のちほどトレーニング方法を紹介しますが、最初は1時間程度、最低でも120分は行いたいトレーニングです。
だから練習できる日が限られてくる方もいるでしょう。
ただ逆に考えると、休みの日はLSDと予定を組むこともできやすいのでメリハリが効くといえます。
初心者ランナーがはじめるべきLSDトレーニングの方法は?
LSDトレーニングをはじめてみたい!と思いましたか?
もしそうであればこれからの記事を読んでいってください、簡単なステップでLSDトレーニングをはじめる方法を紹介します。
初心者さんが忘れちゃいけないLSDトレーニングの基本
LSDトレーニングの基本中の基本、それはゆっくり、長く走ることが目標です。
もう一度いいます。
ゆっくり、長く走ることが目標なんです。
これだけです。
難しいことは一切ありません。
このゆっくりというのは「1㎞ペース当たりどれぐらい」というのは個人差がありますが、目安としてあなたが走り続けられるスピードです。
だから早いランナーさんと、初心者のあなたでは絶対的にスピードが違います。
あなたが走っていて、呼吸が楽だと感じれば合格です。
おそらく基本を守ってもらっていたら、呼吸よりも足の筋肉に限界がきて走れなくなるでしょう。
それがあなたの現在の脚の筋力の限界です。
だから呼吸よりも筋肉の限界が来たらあなたのLSDトレーニングは成功したといえます。
LSDを続けていればこの筋力の限界も飛躍的に伸びます。
そうすることでマラソンを走るための基本である「マラソンの脚」が少しずつ作られるんですね。
LSDトレーニング私ならこう進める
あくまで個人的にですが、いまからマラソンをはじめる初心者だったらこのようにLSDトレーニングを行っていきます。
- 週に1回必ずLSDをする。
- 最初は60分ゆっくり走り続けることを目標。
- 成功すれば120分、180分が目標。
ゆっくりペースでも180分走り続けられことができれば、ハーフマラソンは余裕で完走できる走力になっているはずです。
腕試しにエントリーしてみるのもいいでしょう。
この毎週のLSDの繰り返しを行っていけばマラソンを走るための脚やスタミナはもちろん、体脂肪も相当落ちているはずなので体の見た目的にも大きく変化していることでしょう。
LSDトレーニングの注意点
LSDトレーニングの注意点として、基本を守ることが大切です。
例えばゆっくりペースで走り続けるので「遅いな」と思ったり、ほかのランナーにどんどん抜かれていくことになるでしょう。
また初心者さんからすれば歩いている人と同等のスピードになることもあるかもしれません。
そこでイライラしてペースを上げてしまったらLSDの意味がありません。
次に、LSDは心臓や肺への負担は少ないのですが、脚の筋力にダメージや疲労は残ります。
だからLSDの後は足の筋肉のケアをしっかりと行うようにしてください。
アミノ酸やクエン酸などを使えば疲労効果の軽減や筋肉の補修もできますので金銭的に余裕があればそれらの商品を使ってみるのもいいでしょう。